勝手にモチベーションが湧き上がる企業ビジョンの創り方

理屈が書かれている経営計画書では社員の心に火がつかない

こんにちは。夢新聞協会の米澤晋也です。

経営計画書、事業計画書をつくっている会社は多いと思いますが、社員さんの反応はどうでしょうか?「やらなきゃいけない」と思っているか?「ぜひ実現したい」と思っているか?この差は大きいですよね?
「(やりたくないけど)やらねば」という状態は気持ちにムチを打ち、無理してモチベーションを上げるのでとても疲れます。
その一方で「ぜひ実現したい」という状態であれば「勝手に」モチベーションが湧き上がってきます。

僕は、モチベーションの問題は社員にあるのではなく、魅力的なビジョンを描かないことにあると考えています。
そして、その原因は、ビジョンと言いながらまったくビジョンになっていないからだと。
ビジョンは文字通り「光景が浮かぶもの」です。
目を閉じれば、未来の光景がリアルに浮かんでくるものがビジョンです。
さらに、その光景が動画で再生される、物語性があるものです。

ビジョンはモチベーションに大きな影響を与えます。
モチベーションは理屈ではつくらず、感情を司る脳で創られます。
人の脳は大きく3層からできていると言われています。
あ、僕は専門家じゃいから、細かなツッコミはしないでね(笑)

一番外側の脳は「大脳新皮質」で言語や計算などの理屈を司ります。人間はここがすごく発達しています。
真ん中は「大脳辺縁系」で快・不快を司りますが言語を理解することができません。
この「感じる脳」でモチベーションが創られます。
一番奥にあるのが、本能を司る脳です。
企業で使われている経営計画書にある「ビジョン」は文字の羅列で理屈の脳に訴えかけるものが多いと思います。
だからモチベーションに火がつかない。

使う脳を変えなきゃいけないのです。

みんなが実現を望むビジョンはみんなで創るからできる

先日、松本市の学習塾「まんてんスマイル」さんでBMR研修を行いました。
BMR研修とは、全員参加で会社のビジョンを描き、その実現のために「何を」「どのようにやるか?」…プロセスの詳細を描くワークショップです。
描いたビジョンは、未来の日付の新聞にまとめます。
つまり、自社が将来、世間で話題になり新聞に載った…その新聞を自分たちの手でつくってしまおうというもの。

新聞に載るには社会性、話題性が必要ですよね?
「何をしでかしたのか?」(笑)…それをみんなでワイガヤで話し合うのです。
これがやってみると結構難しく、しっかりとした経営計画書がある会社でも、自社の未来の光景を描くのに苦労します。
経営計画書に書いたビジョンが、いかに本当のビジョンになっていないかが分かります。

さて、「まんてんスマイル」の大田知孝社長は、新聞づくりのワークの前に社員さんにこう言いました。
「子どもたちが輝くには、まず自分たちが輝こう!1人1人の個性が活き、仕事を抜群に愉しもう」

こうやって文字にしたら全く意味を成しませんが、その場で身振り手振り、気持ちを込めて一生懸命に伝えたので、社員さんの「感じる脳」に直接響いたと思います。
そして、全員参加でビジョンを描きます。
数値的な成果はもちろんですが、その未来が実現したときの状態をみんなで描きます。
みんなでワイワイガヤガヤと「こうなったら良いよね~」と。

それを1部の新聞にまとめた時に脳にスイッチが入ります。
あたかも未来が実現してしまったかのようなリアリティを感じます。

大脳辺縁系は「自動目標達成装置」との異名を持ちます。
セットされた未来に向かい、気持ちも思考も、その実現に向けて動き出すのだと思います。
経営計画書を作ったら、それを全員参加でビジョン化する…みんなが実現を望むビジョンはみんなで創るからできるのだと考えます。

BMR、最高だわ!

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